山際澄夫のホームページ
Ｔさんのメール 「私の３・１１」
<私ごとですが 今日7月10日は 娘の16才の誕生日です。
１６年前は阪神淡路大震災が有った年です。テレビに映るあんな悲劇が私達にも起こるとは思ってもいませんでした。
３月１１日、私は地震を受けて、ワゴン車に備蓄水、備蓄米、ガソリン30�函▲�ップ麺、ジュース等、それに 通帳 母子手帳 印鑑、
また、次の日が娘の中学卒業の日だったので、それに着ていく私のスーツ、ビデオカメラも積み込みました。
靴は持たず、代わりに長靴2足、毛布、婆ちゃん（母）の為に長座布団毛布等、。しかし地震の最中ワゴン車に詰めながら、
津波はあっても足の膝位の津波だろうと考えていました。
でも結果は想像以上でした。高台にある志津川中学から町を襲う様子をみて、私は当時海の近くの志津川病院4階に入院していた
「じいちゃん（父親）が死んでしまう」と泣いていました。
病院には主人が駆け付けていました。後で聞いたら、シーツを担架の様にして父を5階にかつぎ上げて助け、
その後も他の患者さんを何人か助けたそうです。病院では3階に入院していた方々や看護師さん等が犠牲になりました。
やがて大粒の雪が降って、一層冷え込んできました。
暗い中電気も 水道管も駄目だろう、暗く成る前に持ってきたお米でお粥を作ろうと考え、娘の家庭科の先生から鍋を3つ借りて、
卵8個と使って味噌味で、300人の避難者に温かいお粥を食べて貰いました。
学校にいた300人の中学生には飴、クッキーと在るものだけを分けました。
先生25人と調理にあたった私達４人は結局、食べれませんでした。
先生達は無事に子供を親に返す事に無我夢中でした。道路か川か 判らない瓦礫を歩いて迎えに来る親の必死さ。
本当に凄い出来事でした。
今でも 後悔している事が有ります。
寝たきりになる前の父の元気だった時 娘の誕生からの記録をブルーレイにダビングしていました。
しかし、我が家のほかの歴史とともにみんな流されてしまいました。遠くの友人にも配っておけばよかったと今になって思います。>